ども!
今回は前回までのレンジャー訓練関係に続いて、僕的に約3ヶ月間の訓練で本当にきつかった訓練BEST5をご紹介したいと思います!
これからレンジャー訓練に挑もうと思っている人や、レンジャーって何するんや?と思っている人に少しでも参考になればと思います。
それではよろしくお願いします!
第5位 日々の反省
日々の反省は最終想定が終わるまで毎日、それも1日で何度もあります。
また1秒時間に遅れるたび1回の回数になるので、信じられない回数になる時もあります 笑
その時はその指導担当の助教に借金になり休憩時間や空きの時間を見つけて借金(腕立てや屈み跳躍)を返済します。

また精神的にきついのは自分が原因で反省(指導)になった際、自分は反省の腕立てなどをやらずバディや他のレンジャー学生がやって自分は回数を数えるだけ、という方法もあり訓練が始まったばかりの時はまだみんな余裕があるので「いいよいいよ〜」みたいな感じなのですが、キツくなってきたときや何度も同じ学生が原因で反省となるとみんな人間なので我慢の限界になり喧嘩になったりします 笑
特にバディは常に一緒なので、合わないバディだと本当に常に喧嘩をしているバディもあります。
第4位 ロープ訓練
ロープ訓練と言っても色々ありますが、モンキーと呼ばれるロープ訓練がなかなかの曲者です。

これがモンキーによってできる太もも裏の内出血です。

体重のほとんどを膝裏で支えることになるので、慣れない最初のうちは全員がこんな状態になります。
さらにこのモンキーは結構難易度が高く、駐屯地での訓練でモンキーを概ね習得したあと、実際に山で駐屯地の倍くらいの距離で訓練するのですが、器用で運動神経が良くなかったら中々クリアできません。
駐屯地では失敗すれば何度も何度もやることになるので膝裏の痛みがかなり辛く、またモンキーはロープの反動を使って進んでいくのですがゴール付近になればなるほど反動が少なくなり、進みづらくなるので腕力に頼るなと言われますが最後は握力がなくなってしまっているので到達できずに落下して吊り下げられます。

基本ができていなければ画像のように低所で錬成するのですが、これはできない罰の拷問のようなもので、助教から膝裏に体重がかかるように膝を上から思い切り押されたりします。
これをずっと繰り返されるので、一発でクリアできない学生は地獄を見ます・・・
第3位 体力調整運動・体力向上運動
なんか名前を聞いただけではそんなキツさが感じられない訓練ですがえげつないです。
体力調整運動は簡単に言えばレンジャーの体力検定なのですが、体力検定なら体調が万全で挑むのが普通なのですが、毎日極限まで追い込まれているのでレンジャー訓練が始まった次の日から体調が万全な日は1日たりともありません 笑
また、体力調整運動の前に準備体操のようなものがあり、それが体力向上運動というのですが簡単に言うと「超絶強化版ラジオ体操」です 笑
この体力向上運動は全部で16種目もあり、一つ一つが結構ハードな上に手抜きはもちろん許されず、さらにレンジャー学生全員の動きが揃わなければ終わることがありません。
それだけでも時間と体力がかなり奪われ、その後に体力調整運動で6種目極限まで追い込まれるので地獄でしかありませんでした。

第2位 あげ飯
あげ飯とは基本的に自衛官の食事は食堂で定められた時間にするのですが、訓練で遅くなった時などはレンジャー宿舎や訓練中の演習場などに食事を届けられるのですがそれをあげ飯と言います。
普通に考えたらそんな食事が届けられて食べれてめっちゃいいやん!
と思うのですがレンジャーの飯の量は尋常じゃありません。

写真は食堂ですが食事も訓練の一環です。
訓練後半の想定訓練に向け、日々超ハードな訓練をしているので普通の食事をしていたのでは体重は減っていくので無理をしてでも詰め込み、減量しないようにします。
大体用意される量は大体人数プラス2倍ちょっとの量です 笑
何がきついかというと、ついさっきまで血反吐を吐くほどの訓練をしていて尚且つ訓練中は水分もほとんど飲めないのでご飯なんて食べれたもんじゃないです。
合わせて季節も訓練中は夏に被ってることが多いので、暑い時期に大量のご飯は何一つ喉を通りません 笑
また食事の時間も限られているので食事中の敵は
・時間
・喉の渇き
・満腹感
・助教という名の悪魔たち
この4つの敵と戦いながら口に詰め込んでいきます 笑
食べることが苦手な人からしたら本当に苦痛以外の何者でもありません。
訓練中の思い出で、同じ中隊で同期とレンジャーに参加した時、その同期はミニトマトが大嫌いで僕に食べてくれと言ってきたのですが、ミニトマトから溢れ出す水分で喉が潤うから頑張って食べてみたら?
と言うとその同期はそれ以来ミニトマト大好きになっていました 笑
第1位 想定訓練
文句なしでこれが第1位です。
異論は認めません。
レンジャーの全てがここに詰め込まれています。
大体のきつい訓練は時間が解決してくれますが、この想定は時間は解決してくれません 笑
そもそも単独で行動しているわけではないので、一人が足を引っ張れば戦闘隊はその隊員を置いて先には進めません。
心が折れた隊員はその場で倒れ込んで泣き喚き、先に言ってくれと言いますが他の隊員はそれを励まし、なんとか歩かせる青春ドラマのような展開が幾度となくあります。
しかしそれでも歩かない隊員ももちろんいます。
その時は仲間に罰を与えるように歩かない隊員を担架に乗せ他の隊員が運びます。

画像は舗装された道路なのでまだマシですが、山の道なき道でも同じように担架で運ぶので運んでいる隊員は手には担架に乗っている隊員の重み、さらに体全体には50kg以上のリュック・武器などを持っているので次第に歩かない隊員に対する憎しみが湧いてきます。
また担架に乗せられている隊員もその罪悪感から「歩きます」と言うのですが、助教からそのまま乗っとけと見せしめのように言われ、歩かなかった事に対する反省の意味も込めて中々降ろしてもらえません・・・
こうすることにより他の隊員も同じことはしない、と誓うのですが極限まで行くとそんなことはどうでも良くなり何人も道に倒れ込むカオスな状況が多々起きます 笑
また前回の記事でもお伝えした通り、食事・睡眠・水分補給など全てに制限があり強烈なストレスと疲労に襲われます。
無事卒業した後も数ヶ月は体の異常に襲われます。
実際最後の想定訓練が終わった次の日身体検査があるのですが、全員肝臓などのいろんな数値が異常な数値を叩き出すので約1週間はバグった体内を戻すため、訓練が終わったと言えど外出はできませんし、他の人よりも状態の悪い人はまだ出れません。
というか外出どころかまともに歩くこともできませんし、ザック症という症状になった人は腕も上げることができないので一人でご飯も食べれなしお風呂も入れなくなります 笑
以上のことからダントツで想定訓練が1位です!
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